有吉大使夫妻のグアナカステ県出張(ミラバジェス地熱発電所)

令和6年10月5日
foto 中南米各国から集まった研修生の皆さんと
2024年2月12日、有吉大使夫妻は、ミラバジェス地熱発電所の視察及び、地熱関連の第三国研修の開講式に出席するため、グアナカステ県に出張しました。

ミラバジェス地熱発電所は、コスタリカ初の地熱発電所であり、1994年に日本の有償資金協力で建てられました。
foto ミラバジェス地熱発電所と有吉大使夫妻(外観、東芝社製タービン)
また、同発電所が建つ高台からは、平成21年度無償資金協力「太陽光を活用したクリーンエネルギー導入計画」で建設された太陽光パネルも見渡すことができました。
 
foto 中米初のメガワット級の太陽光発電施設
さらに、グアナカステ県では、平成25年度有償資金協力事業「グアナカステ地熱開発事業セクターローン」による3つの地熱発電所、ラス・パイラスII、ボリンケンI、ボリンケンIIの建設計画が進んでいます(ラス・パイラスIIは2019年に建設完了し、現在稼働中)。

コスタリカは今や再エネ発電率約99%(注:2023年は水不足により94.5%)を誇るクリーン先進国ですが、これらの日本の国際協力による複合的な再エネ施設がこの国のエネルギー供給を支えています。
 
また、有吉大使夫妻は、ミラバジェス地熱発電所を視察した後、コスタリカ電力公社(ICE)がJICAの協力のもと実施する第三国研修「地熱開発の能力強化」(2月12日~3月8日)の開講式に出席し、中南米各国の地熱関連施設等で勤務する研修員の皆さんと交流しました。
研修員の中には、有吉大使の前任地のエルサルバドルの地熱関係者もおられ、同国アウアチャパン地熱発電所や、そこに据え付けられている三菱重工製、富士電機製の発電タービン等にも話が及びました。

 
長年の日本とコスタリカの国際協力が実を結び、コスタリカは今や地熱発電分野において三角協力の実施主体となり、JICAと協力しながら中南米地域の他の国々にもその知見を共有しています。当館は、「グアナカステ地熱開発事業セクターローン」の建設状況を見守りつつ、将来に渡ってこのような三角協力を通した国際協力の輪が広がることを応援しています。