令和6年度外務大臣表彰伝達式の開催

令和6年11月6日
oficial UCR, UNA, JICA, 大使館関係者と共に
2024年(令和6年)10月31日、有吉大使公邸にて、コスタリカ大学(UCR)言語学部現代言語学科、ナショナル大学(UNA)哲学文学部文学言語学科に対する令和6年度外務大臣表彰伝達式が行われました。

外務大臣表彰は、コスタリカと日本の友好及び相互理解の強化への顕著な功績が認められた個人や団体に対し授与されるもので、上記二大学の学科は、日本語教育を通じたコスタリカでの日本文化の普及に大きく貢献されました。
両学科は、30年以上に渡り、コスタリカの日本語教育拠点として機能しており、日本語の授業は現在、両大学の正規科目として扱われています。両学科は、日本語教師のJICAボランティア協力隊員と協力して授業の運営を続けており、二国間の国際協力(技術協力)の重要な分野のひとつである日本語・日本文化教育は、両大学・JICA・当館の協働により築かれてきました。両大学のデータによると、これまで5,000人以上のコスタリカの学生が、これらの学習プログラムを通じて日本語教育を受けられました。
 
式典において、有吉大使は、「当国での日本語教育に30年以上尽力してこられた両大学の方々に、謹んで敬意を表します。人口500万人の当国で、5000人以上の大学生が日本語を学ばれたということは、1000人のコスタリカ人の方々がいたら、うち1人は日本語を勉強されたということで、これはすごいことだと思っています。今後も日本語教育をさらに振興して頂きたいと存じます。また、日本大使館も協力を続けていきます。本日は本当におめでとうございます」と述べました。
 
また、吉田JICAコスタリカ所長は、「JICAは、コスタリカ大学には1997年以降、ナショナル大学には1992年以降、これまで約70名の日本語教師ボランティアを派遣してきました。両大学で日本語の授業を受講する生徒は増加しており、その成果として、日本語弁論大会や日本語能力試験(JLPT)をここコスタリカで開催できています。また、国民10万人あたりの日本語学習者は、コスタリカが中米で第1位となっています」と述べられ、日々コスタリカの人々の日本に対する限りない関心の高さと愛情を感じていると強調されました。
 
コスタリカ大学言語学部現代言語学科からは、アレン・ケサダ同学科長が代表して、有吉大使より表彰状を受け取り、「日本の外務大臣表彰の受章は、コスタリカにおける日本語と日本文化の推進者としての本学科のコミットメントを明確にするものです。この名誉ある表彰は、両国の結びつきを強めるだけでなく、文化的・学術的交流を促進し、学生や教師にとっての機会を拡大するものです。(学術)機関レベルでは、異文化理解とグローバル市民の形成の架け橋としての大学の役割を再確認するものです」とスピーチで述べられました。
 
ナショナル大学哲学文学部文学言語学科からは、マイラ・ロアイサ同学科長が、「1935年以来の友好国であり協力国である日本の外務省から、本日このような栄誉ある表彰を受章できたことを光栄に思います。本学科・本学部を代表して、この栄誉を大きな誇りとともに大切にし、両国の関係がますます豊かに発展していくことを願っています。長年にわたる日本語・日本文化教育へのご支援に心より感謝申し上げます。ありがとうございました!」と述べられました。
 
同表彰式には、両大学の関係者に加え、日本語教育協力隊員を含むJICA関係者、当国教育省や外務省国際協力局の方々が出席されました。当館は、コスタリカと日本の相互理解及び友好関係といった二国間関係の強化に、過去から現在にかけて貢献する両大学の関係者の皆様に対し、外務大臣表彰の授章を伝達できることを光栄に思います。また、来年2025年2月に迎える外交関係樹立90周年に鑑み、両国の関係が今後も大いに発展していくよう、引き続き努力していきます。