令和6年度叙勲伝達式の実施(グスタボ・ヒメネス氏)

令和7年4月3日
グスタボ・ヒメネス・エスカランテ氏及び有吉勝秀大使 (グスタボ・ヒメネス・エスカランテ氏及び有吉勝秀大使)
令和7年3月19日、当館は大使公邸にて、ヒメネス・イ・タンシー社取締役会長のグスタボ・ヒメネス・エスカランテ氏に対し、両国の文化交流への同会長の長年の貢献を称え、旭日双光章の叙勲伝達式を行いました。
 
グスタボ・ヒメネス氏は1984年より、日本の美育文化協会が主催する「世界児童画展」にコスタリカの児童の絵画作品を送り続けてきました。ヒメネス氏の働きにより、この40年間で、270以上のコスタリカの小中学校から1万点以上もの作品が同絵画展に参加しました。そのうち2,000人以上の児童の作品が外務大臣賞や金賞といった賞を授賞しています。
 
グスタボ・ヒメネス氏が率いるこの活動は、同氏が取締役会長を務めるヒメネス・イ・タンシー社や、コスタリカ教育省、コスタリカ郵便局の協力により支えられ、両国の文化交流を発展させてきました。この度、同氏の功績が天皇陛下並びに日本政府に認められ、令和6年度秋の叙勲にて「旭日双光章」の授章が決定しました。
 
叙勲伝達式において、有吉勝秀大使は、「このような文化交流、特に若者や子供達の文化交流は両国の純粋な友好を表すものです。グスタボ・ヒメネス氏の素晴らしい功績は、両国の友情の非常に重要な証となっています」と述べ、グスタボ・ヒメネス氏及び関係者の貢献に対し、謝意を表明しました。
 
グスタボ・ヒメネス氏は、「この叙勲は、自分に対する個人的な評価だけでなく、40年以上にわたり、コスタリカの子供達にとって芸術は不可欠であり、両国の友好関係を及び子供の発展させるための基本的な手段としての芸術の重要性を信じ、支持してきた当社及びご支援いただいたすべての人々への賛辞でもあります。我々は、芸術が単なる表現形式ではなく、感情的、知的、社会的発達のための強力な手段であると理解しています。このプロジェクトは、多くの子供達や若者の人生に触れ、より包括的で、豊かで、好ましい変化に満ちた教育の提供を可能にしています。ヒメネス・イ・タンシー社は、芸術の仲介者であるだけでなく、日本とコスタリカの文化交流の架け橋となり、両国の友好と協力の絆をさらに深めてきました」と述べられ、叙勲受章に際し謝意を表明されました。
 
この文化交流事業の協力者の一員として、コスタリカ郵便局総裁のマウリシオ・ロハス氏は、「芸術を通じて、我々は自分達の歴史、価値観、ビジョンを広く知らしめることができ、共に違いを学び、成長する機会となる空間を産み出すことができます。この崇高な目的のためには、官民が一致団結し、両国の協力と文化的対話を促進するイニシアチブを支援することが不可欠であり、子供達がこの創造的な交流の主人公であればなおさらのことです」と述べられました。
 
また、グロリア・カルボ教育省児童生活課副課長は、「専門家からなる審査員によって行われる作品の選考は、コスタリカの子供達の芸術の質と代表性を保証するものです。国内外での受賞は、コスタリカの子供達の才能と献身が認められたものです」と述べられました。
 
当館は、本イニシアチブにより、コスタリカの子供達の芸術が日本で輝きを放ち、数々の名誉ある賞を受賞したことを喜ばしく思います。今回の式典には、教育省、外務省、コスタリカ郵便局、ヒメネス・イ・タンシー社の方々、そしてグスタボ・ヒメネス氏のご家族が参列されました。
 
当館は、グスタボ・ヒメネス氏の児童の芸術に対する献身と、両国の文化交流への計り知れない貢献に感謝申し上げます。同氏の貢献は、多くの子供達の人生に忘れがたい思い出を残し、子供達が創作を続け、自らの芸術を世界に発信していくきっかけとなりました。
 
日本政府による叙勲は、日本と各国の相互理解に貢献した人物に与えられます。当館は、両国の外交関係樹立90周年を迎えたこの機会に、文化、経済、スポーツ、政治の各分野を通じて友好の絆を深めるために尽力されている方々に対し、改めて感謝申し上げます。