令和6年度叙勲伝達式の実施(北條勝子氏)

令和7年4月3日
北條勝子氏と有吉勝秀大使 (北條勝子氏と有吉勝秀大使)
令和7年3月25日、日本大使公邸にて、当国において長年生け花文化の普及活動を行われている北條勝子氏の功績を称え、旭日単光章の叙勲伝達式を行いました。
 
北條氏は昭和44年(1969年)にコスタリカに移住されました。以降、当時サンホセ市にあった美術学院や、日本文化センターにおいて生け花教室を開講し、30年以上にわたりコスタリカの人々に生け花を教えられました。また、サンホセ日本人学校勤務時代には、授業の一環として、日本人児童にも生け花を教えられました。
 
また、北條氏は、当国で生け花普及に尽力する唯一の当地在住の華道家であり、現在に至るまで55年間、当館の広報文化事業に協力してくださっています。過去には、エクアドル、パナマ、コロンビアの各日本国大使館の文化事業にも協力し、これらの国で生け花教室やデモンストレーションを実施されました。
 
北條氏の活躍は生け花文化の普及だけに留まらず、約30年間、コスタリカの国民的番組内の日本文化紹介コーナーのプレゼンター兼企画・運営を務め、生け花、和食、茶の湯、盆栽、折り紙、武道等の日本文化を発信し、コスタリカで日本文化愛好家が増える大きなきっかけを作ってくださいました。
 
以上の功績により、この度、令和6年度秋の叙勲にて「旭日単光章」の授章が決定しました。
有吉勝秀大使は、「北條さんの長年にわたる当国での日本文化普及活動におけるご尽力に対し、改めて御礼申し上げます。この度は大変おめでとうございます」と祝意を表しました。
北條勝子氏は、「一人の文化人としてこの度叙勲を賜ることは大変名誉なことであり、天皇陛下並びに日本政府に感謝申し上げます。コスタリカに来て55年間、色々なことがありましたが、非常に嬉しい思いです」述べられました。
 
当館は、地理的に日本から遠く離れた当国において、テレビ番組での日本文化紹介や生け花文化普及を通じ、コスタリカの人々が日本に親近感を持ってくれる土台を築いてくださった北條氏に対し、深く感謝申し上げます。北條氏の精力的な日本文化普及活動は、今日の当国の親日層の形成に大きく寄与しました。