ヒロシマ・ナガサキ原爆ポスター展で「広島」をテーマに講演会を開催しました!

平成29年9月20日

(講師のロニー・バルガス・ヴィジャロボスさん)

  9月19日、国立ナショナル大学で開催中のヒロシマ・ナガサキ原爆ポスター展の一環として、原爆の惨禍を乗り越えて、見事に蘇った「広島の今」に関する講演会を開催し、沢山の方々に参加していただきました。

  この講演会では、文部科学省国費留学生として、現在、広島大学に留学しているエレディア市出身のロニー・バルガス・ヴィジャロボスさんを講師としてお迎えして実施しました。バルガスさんは大学の休暇を利用してコスタリカに一時帰国されています。

  講演会では、はじめに広島平和記念資料館からご提供いただいた記録映画「ヒロシマ 母達の祈り」を上映しました。この映画は、原爆による被害を受けた当時の広島の様子や、被爆した人々の苦しみや悲しみを、被爆者の皆さんの声をまじえて描いた作品で、講演会に参加した皆さんは、この映画を真剣なまなざしで見ていました。

  バルガスさんの講演では、原爆投下によって広島は一瞬にして廃墟と化し、10万人を超える人々の命が奪われ、残された人々は生きる希望すら失いかけていた。そのような中で、広島市民は、被爆直後の混乱期、敗戦、連合軍による占領等の大変動の中で、困難にめげず、逞しく、生活の再建へと立ち向かい、原爆投下直後に10万にまで減少した人口が、今では118万人に達し、また、広島県内の経済活動は11兆円を越える大都市に変貌しました。

  その一方で、原爆投下から72年が経った今でも放射線による病に苦しんでいる方々が大勢いることを決して忘れずに、「核兵器のない世界」、「恒久平和」の実現に向けて努力することが今を生きる私たちの努めであると語りました。

  国立ナショナル大学で開催中のヒロシマ・ナガサキ原爆ポスター展は、9月30日まで開催する予定です。皆さんにもこのポスター展に足を運んで頂いて、原爆の恐ろしさ、平和の尊さについて感じていただければ幸いです。
     

 
(講師のロニー・バルガスさんと司会のハイメ・モラ・ナショナル大学教授)  (講演会に参加した皆さん)
 
(現在の広島市)  (現在の広島市)